株式会社 iBridge Japan様、一般社団法人国際コンピュータ利用監査教育協会、弊社の3社共催にて、『「withコロナ」環境での内部監査を考える!』と題したWEBセミナーを2回に分けて開催しております。
第1回目は、8月4日(火)に午前と午後の部で開催し、150名を超える方々にご参加いただきました。
「withコロナ」環境下での「リモート監査、監査の自動化」をテーマに、リモート監査の枠組みから、コンピュータ利用監査技法(CAATs)の利便性、CAATsの導入ポイントなどをご紹介しました。
当セミナーでは、途中で複数回のアンケートを実施し、参加者の方の現状や問題意識などを集計しながら進める形態をとりました。その結果、大変興味深い結果が得られましたので、ご報告させていただきます。
なお、集計は、回答された方の属性を下記の3つのカテゴリーに分類して行いました。
1会員:ICAEA JAPANの会員で研修を受講されていない方
2研修:ICAEA JAPANの会員であるか否かにかかわらず、ICAEA JAPANの研修を受講された方
3一般:上記以外の方
アンケート(1)
考察(1)
『2研修』の方は、「B.やりたい分析が思うように出来なかった」および「C.時間がなくて、とりあえず慣れてるExcel等でやってる」ことがCAATs専用ツールなど、新しい監査技法が定着しない理由であるとお考えのようです。ここからは、研修で得た知識や技能を実務へ適用する際に、十分な時間を取って取り組めない現状とその難しさを感じられているのではないかという推察ができます。
『1会員』の方は、『2研修』の方と比較すると、CAATs専用ツールなど、新しい監査技法が定着しない第一の理由は、「B.やりたい分析が思うように出来なかった」ということよりも「C.時間がなくて、とりあえず慣れてるExcel等でやってる」ことだとお考えのようです。ここからは、『2研修』の方が研修を受講して、ACLなどのCAATs専用ツールやCAATsメソッドを実務へ適用しようと試みた方が相対的に多いからではないかという推察ができます。
『3一般』の方は、「B.やりたい分析が思うように出来なかった」および「C.時間がなくて、とりあえず慣れてるExcel等でやってる」が総じて高いものの、他の選択肢にも一定の要因を感じられているようです。
アンケート(2)
考察(2)
『1会員』および『2研修』の方は、既にCAATs専用ツールを導入されている比率が高いことは、ある意味当然と言えますが、『3一般』の方は、CAATs専用ツールの導入には、CAATsツールの操作方法を熟知した人材や統計分析手法などのデータ分析に熟知した人材が不足しているなど、人材面がその障壁になっていると感じられているようです。また、データ分析に必要なデータの特定や入手が難しいと感じている方も一定数いらっしゃいます。
アンケート(3)
考察(3)
当セミナーでは、事前にデータ分析をして、出来るだけ調査対象を絞った上で、対象部門への質問や資料の閲覧を実施することが「withコロナ」環境下で有用であることをお伝えしました。そのうえでのアンケート結果となっています。
『2研修』および『3一般』の方は、データ分析に必要なデータの特定や入手に課題を感じられている一方で、データを入手できてもデータ処理に関する技能やデータを活用して分析するノウハウが不足していると感じられているようです。
一方、『1会員』の方は、データ分析に必要なデータの特定や入手よりもデータ処理に関する技能やデータを活用して分析するノウハウが不足していると感じているようです。
アンケート(4)
考察(4)
このアンケートで特徴的なことは、どのカテゴリーも約3割の方が「E.もっと定型的な監査手続を効率的に進めたい」と考えていらっしゃるということです。ここからは、現在の監査がExcelベースで行われており、定型的な手続をその都度、手作業で行っていることがその要因ではないかという推察ができます。
アンケート(5)
考察(5)
どのカテゴリーの方も「D.データ分析のシナリオ策定について」というテーマに強い関心をお持ちのようです。
データ分析の実務では、データ分析ツールの操作方法に習熟しているということは必須ですが、「なぜこの分析が必要なのか」、「この分析をすることによって得られる結果は何か」などのデータ分析のシナリオがなければ、データ分析はできません。
セミナーを受講された方は、既にデータ分析を実践されている方や実践にチャレンジされている方も多いため、このような結果になったのではないかという推察ができます。
アンケート(6)
考察(6)
大変満足/満足でセミナーの内容が業務に参考になった方が85%(A)いらっしゃいます。また、セミナーにはあまり満足されなかった方も、業務に参考になった方が9%(B)いらっしゃいました。
一方で、セミナー内容が(あまり)参考にならなかったという方が6%(C+D)いらっしゃいました。このご意見は真摯に受け止め、参加された方皆様の業務に役立つようなセミナーになるよう次回の準備をいたします。
第1回目のセミナーを受講された皆様に、改めて感謝いたします。ありがとうございました。
なお、第1回目のセミナーについてはビデオを公開中です(こちら)。
ご参加できなかった方は、ぜひ、ご視聴ください!
第2回目は、コロナによる世界的な業績不振により、今後は不正の発生が懸念されることから、「実践的なCAATs活用方法」をテーマに、販売不正に関する手口とCAATsによるアプローチ方法をご紹介する予定です。
【第2回】2020年8月27日(木) 午前の部11:00~12:00:受付終了 / 午後の部19:00~20:00
お申込みはこちらからお願いいたします。
定員は各回とも先着順で90名となっております。既に午前の部のお申し込みは終了していますが、午後の部には少し空席がありますので、皆様のご参加をお待ちしております。
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