株式会社 iBridge Japan様、一般社団法人国際コンピュータ利用監査教育協会、弊社の3社共催にて、『「withコロナ」環境での内部監査を考える!』と題したWEBセミナーを2回に分けて開催いたしました。
第2回目は、8月27日(木)に午前と午後の部で開催し、約80名の方々がご参加くださいました。
第1回目では、「withコロナ」環境下での「リモート監査、監査の自動化」をテーマに、リモート監査の枠組みから、コンピュータ利用監査技法(CAATs)の利便性、CAATsの導入ポイントなどをご紹介しましたが、今回は、「実践的なCAATs活用方法」をテーマにして、販売不正に関する事例を用いて統計的な手法(偏差値)について、具体的に解説しました。
当セミナーでは、途中で複数回のアンケートを実施し、参加者の方の現状や問題意識などを集計しながら進める形態をとりました。その結果、大変興味深い結果が得られましたので、皆様にもご報告させていただきます。
なお、集計は、回答された方の属性を下記の3つのカテゴリーに分類して行いました。
1会員:ICAEA JAPANの会員で研修を受講されていない方
2研修:ICAEA JAPANの会員であるか否かにかかわらず、ICAEA JAPANの研修を受講された方
3一般:上記以外の方
アンケート(1)
考察(1)
参加者の属性にかかわらず、Dに約40%の方が難しいと感じているようです。これは、不正の手口が自社に適合するかどうかを検討する方法やデータを使って分析する方法などに対するノウハウが不足しているからではないかという推察ができます。
一方で、Eについては、『3一般』の方のうち、36%の方が、難しいと考えていることに対し、『2研修』の方には課題にはなっていないという点が対照的といえます。これは、『2研修』の方は、研修を受講することで、データの特定や入手についてのノウハウを得られているからではないかという推察ができます。
また、A~Cの回答割合が、『2研修』の方が高いのは、データの特定・入手やツールの扱い等という課題はクリアされて、より本質的なテーマに関心が向いているからではないかという推察ができます。
アンケート(2)
考察(2)
『2研修』の方は60%、および、『3一般』の方は50%がCという選択をされています。
これは、統計分析を監査に適用している事例やノウハウが社会に広く行き渡っていないことがその要因の一つではないかという推察ができます。
アンケート(3)
考察(3)
人事、給与データは、不正な循環取引を見抜くために有用であると考えている方が少ないことが分かりますが、複数のデータが不正な循環取引を見抜くためには有用であると考えられていることも分かります。
複数のデータを多面的な視点から分析するためには、複雑なデータ処理が求められることが多く、不正な循環取引を見抜くには、CAATsの活用が有用であると考えられます。
アンケート(4)
考察(4)
大変満足/満足でセミナーの内容が業務に参考になった方が96%(a)いらっしゃいます。また、セミナーにはあまり満足されなかった方も、業務に参考になった方が3%(b)いらっしゃいました。
一方で、セミナー内容が(あまり)参考にならなかったという方が1%(c)いらっしゃいました。このご意見は真摯に受け止め、今後のセミナーにおいては、参加された皆様の業務に役立つようなセミナーになるよう努めます。
第1回目の結果に比べると、満足度/参考度は良くなっていますが、これは、第2回目が具体的な事例をベースに解説がなされたからではないかと考えられます。
第2回目のセミナーを受講された 皆様に、改めて感謝いたします。ありがとうございました。
なお、当セミナーはWebにてビデオを公開しています。ご参加できなかった方は、ぜひ、ご視聴ください!
第1回目:こちら
第2回目:こちら
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